2012年03月19日

礼金って何?

 我が社では20年以上前に礼金を廃止しました。
もちろん礼金に相当するようなものを名目を変えて負担させることもしておりません。

 もうあまりにも前の話なので、時期は覚えていません。
中山北口に支店を開設してすぐのことだと思います。
私は以前から礼金という言葉にひっかかていました。
当時私は専務でした。
私はその違和感を父親である社長に訴えたところ、社長も「私も疑問に感じている。」ということでしたので、礼金をなしにしようと決めました。

 礼金は、不動産業者が物件を確保するために作ったものだと思っています。
当時は今ほど情報公開がなされておらず、たくさんの物件を預かっている不動産業者が大きい不動産屋だという時代でした。
ですから、物件確保には大家さんにメリットのある条件を作り出し、それで物件を確保していたのです。
礼金は家賃の1ヶ月分という時代の後、礼金を2ヶ月にするから是非当社に物件を預けてください、というとんでもない業者が出てきました。
 物件を減らすわけにはいかない業者は、結局礼金を2ヶ月分にしなければならないということだったのでしょう。
いつの間にか、礼金は賃料の2ヶ月分というのがこの地域のスタンダードになってしまいました。

 そんな状況の中、丸進不動産では当時の大家さん全員に、礼金に対する疑問を文章にして礼金を廃止しますと手紙を出しました。
 その時、社長と「これで当社の大家さんはみんな逃げるだろうな。でも、おかしいと思うことを続けることよりいいかな。」とほとんどあきらめの境地でもありました。
先代の社長は曲がったことの大嫌いな人です。
だからこそ、時流に反して自分の正しいと思う通りにしたのです。

 さて、大家さんから怒りの電話が来るものとばかり思っていたのも関わらず、そのような話は一つもなく「丸進が決めたのならそれでいいよ。」という連絡ばかり。
確か、120人以上の大家さんに手紙を出した記憶があります。
その全ての大家さんが、快諾されたのには驚きもし、感謝もしました。
これで、晴れて理解に苦しむ金員の授受はなくなると喜んだのをよく覚えています。

 当時の礼金は今と違い、全てが大家さんの収入でした。
賃料の2ヶ月分の収入が減るというわけです。
よく許してくれたものだと今でも思います。
 ということは、入居者にとっては初期費用が少なくて済むということです。
その結果、空いている物件、なかなか決まらないで困っていた物件まですっかり入居者が決まり驚いたことも覚えています。

以来、我が社では礼金はなくなり現在に至っています。

 さて、最近の礼金事情ですが、これは欺瞞に満ちたものです。
大家さんに渡されるということを隠れ蓑に、やれ宣伝広告費が1カ月分だ、コンサルタント料だ客付けした業者に払うADだといろいろな名目をつけて家主から取り上げているのです。
でも、家主は腹は痛みません。
もともと入居者が支払った礼金だからです。
 昔は大家さんにゴマをするための礼金が、今は不動産業者がそれを取り上げて利益にする。
こんなインチキは許してはならないと思いませんか。
こんなことを、世間では通用しないような勝手な理由を付けてお客さんから巻き上げるようなことをしているから、いつになっても不動産業界は信用されないのだと思います。

 礼金0はいいにしても、礼金以外の名目で大家さん、入居者双方に訳のわからない金員を巻き上げている賃貸大手のインチキ不動産屋にはご用心です。
テレビコマーシャルはイメージを刷り込もうとしているだけです。
鉄道系の不動産業者、商社系の不動産屋、銀行系の不動産屋、そして賃貸専門の大手業者、全てが自社の利益だけを追求するあまり、勝手な理由を捏造してあたかも正当なものと見せかけているのが私には許せません。
そしてそれについ追随する業者。
あってはならない理不尽を当然と思っている不動産業者は、モラルとポリシーを持って仕事している私たちには迷惑のひとことです。

  


Posted by Teddyさん at 00:00Comments(0)日々是好日(社長のブログ)

2012年03月17日

賃貸の仲介手数料1ヶ月分は説明不足のインチキ

皆さんは、仲介手数料1ヶ月分の嘘をご存知でしょうか。
当社の管理物件は仲介手数料が半月分ですが、これは他社より安くしているわけではなく、これが本来の形だからなんです。
入居者に1ヶ月分を支払わせることの嘘の根拠は次の国土交通省告示を見れば一目瞭然です。
以下は、直接関係のない部分は省略していますが原文です。
第四 は入居者が1ヶ月分を支払う理由のないことの根拠です。
第七①は、大家さんが支払う宣伝広告費に関する不動産屋のインチキを暴くための根拠です。
役所の文書独特のわかりづらい文ですが、

「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることのできる報酬の額」
                                                 平成16年2月18日 国土交通省告示第100号

第一    定義   (省略)
第二    売買又は交換の媒介に関する報酬の額   (省略)
第三    売買又は交換の代理に関する報酬の額   (省略)

第四 貸借の媒介に関する報酬の額

宅地建物取引業者が宅地又は建物の貸借の媒介に関して依頼者の双方から受けることのできる報酬の額の合計額は、当該宅地又は建物の借賃の一月分の1.05倍に相当する金額以内とする。この場合において、居住の用に供する建物の賃貸借の媒介に関して依頼者の一方から受けることのできる報酬の額は、当該媒介の依頼を受けるに当たって当該依頼者の承諾を得ている場合を除き、借賃の一月分の0.525倍に相当する金額以内とする。

第五    賃貸の代理に関する報酬の額       (省略)
第六    権利金の授受がある場合の特例   (省略)

第七    第二から第六までの規定によらない報酬の受領の禁止

①宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関し、第二から第六までの規定によるほか、報酬を受けることができない。ただし、依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額については、この限りでない 。

②   (省略)

いかがでしょうか。
もともと仲介手数料は双方半月分でいいのです。
「当該媒介の依頼を受けるに当たって当該依頼者の承諾を得ている場合を除き」とあるので、不動産業者はこれを根拠に入居者から1カ月分の仲介手数料をいただくことにして、重要事項説明書という書面において「私が仲介手数料1カ月分を支払うことを承諾します。」という一行に、何の説明もなく署名捺印させているのです。

 もし、きちんと国土交通省第100号告示を説明されたら誰だって「なぜ私が1カ月分を支払う必要があるのだろう。」と疑問を感じることでしょう。
 不動産業者はプロであり、入居希望者は素人である、というのが国土交通省の考え方で、素人である入居希望者には全てをきちんと説明をする義務がある、ということなのです。
しかし、家主からは仲介手数料をもらわない、という悪しき慣習から当然のように何の説明もなく1カ月分の仲介料を入居者に負担させている、というのが実情です。
 もちろん、きちんと国土交通省第100号告示を説明して、それでも入居者が承諾した場合にはその限りではありません。
しかし、説明を受けたら無条件で承諾するとは思えません。
まず。大半の方は疑問に思い、不愉快な気分で仕方なく署名することになると思います。もしくは、署名すら拒否するかもしれません。

 説明を受けないで署名してしまった場合、争えばそれは無効になる可能性が大きいと思います。
署名捺印したんだから承諾した、はまさにインチキです。

告示通り半月分の仲介手数料であればいいのです。
もしくは、家主が1カ月分を支払うという承諾をして、入居者には負担させない、というのもいいことでしょう。

 仲介手数料が0ならばいいのか、ということについては既に書きました。
表向き入居者にいい条件に見せておいて、実は本来負担する必要のない費用をてんこ盛りにして多額の金額を支払わせる悪質な業者には注意しなければなりません。
賃貸大手といわれるチェーン展開している不動産業者の、目を疑いたくなるようなインチキは信じられないようなデタラメですが、利益を追求するあまり大手に追随する馬鹿な不動産業者のいることも看過できません。

 このブログを読んでいる皆さんは、インチキな情報に踊らされることはないと思います。

 ちなみに、(これは宣伝ではありませんが)、我が社の居住用管理物件は仲介手数料は半月分です。それは、当然だからです。
ただ、他社の賃貸物件をご紹介する場合、入居者が1カ月分の仲介手数料を負担することを条件とされている場合、物件紹介の際に国土交通省第100号告示を説明し、承諾される場合に限り取引を進めさせていただくことにしています。
 いずれにせよ、説明不足で入居者に余分な負担をさせるのだけは、私のモラルに反するということです。
  


Posted by Teddyさん at 13:49Comments(4)日々是好日(社長のブログ)

2012年03月10日

最近の不動産業界に思うこと

 不動産業界は襟を正さなければならない。
最近、毎日のようにこのことをどこに行っても話しています。
手短に書きます。

 不動産業は法律で守られているということを逆手にとって、とんでもないことが横行しているような気がします。

 賃貸大手のミニミニやエイブルなどは、敷金0、礼金0、仲介手数料0を謳い文句にお客さんを呼び込んでいますが、その向こう側にとんでもないものが潜んでいるのを皆さんは知りません。
本来であれば、その3つが0ならばあとは当月分の賃料と家財保険、場合によっては保証会社の保証料がかかるだけで、初期費用は最大でも2ヶ月分以内に収まらなければならないはずです。
ところが、鍵の交換費用だの入居前清掃費用だの、やれ消毒費用だ退去時の原状回復費だといろいろな名目をつけて入居者から金員を巻き上げようとしています。
それはまさに巻き上げているのです。

 私は不動産業者の仕事とは家主さんの家賃収入を確保することだと思っています。
家主からは空室に借り手をつけてほしいという依頼を受けているだけで、それを利用して不動産業者があれこれ通らない理由をつけて借主に対して自社の都合のよい条件を課すなどというのが言語道断だと考えています。

 例にとると本来家主サイドが負担すべき鍵の交換、清掃を借主さんに負担させる理由は2つあります。
 一つには、本来家主さんが負担すべきものを借主さんに負担させることで家主へいいイメージをアピールができること。
しかしその裏では、家主さんには仲介手数料は当然としても宣伝広告費1カ月分や入居者管理料その他の名目で多くの金員を負担させているので、それ以上負担させることができないということもありますが。

 もうひとつは、借主さんにいろいろな負担をさせてもお客さんはそういうものかと知らないで支払ってしまうので増益が簡単であること。
ところが、それぞれの価格に大きなマージンが乗っているのです。
ひどいもので、消毒などせいぜいバルサンを焚く程度です。新築など場合によってはそれすらしないこともあります。

 貸したいという家主さんのものをあたかも自分のもののように扱って儲けられるだけ儲けようとする企業体質に、自らはなんら疑問を感じていないというのが現実です。
そんなことをしているから不動産業者は信用されないのです。

 家主さんから依頼を受けた物件は、その賃料収入を得るために何をしたらいいのかをしっかりとアドバイスすること、それが最も大切な仕事だと私は思います。
借りてもらえる物件に仕上げるのはどのような修理をすべきか、なにが今のトレンドなのかを十分に話し合い、喜んで借りてもらえる物件にすること、そのためにはいくらぐらいかかるかをアドバイスすることです。
すなわち、いいものにして市場に出すお手伝いをすると言えるでしょう。
一日でも早く、依頼された全ての物件にお客さんを付けることが仕事なのです。

 家主さんは家賃収入が得られ、借主さんはその物件に満足する。
双方の満足が不動産業者にとっての最大の喜びでなければいけません。

 家主さんのが依頼に来た時、お客さんが店舗に入ってきた時、きっとこう思う業者が多いことでしょう。
”カモがネギ背負ってきた。飛んで火に入る夏の虫だ”



  


Posted by Teddyさん at 12:39Comments(0)日々是好日(社長のブログ)